全国社会保険労務士会連合会及び社会保険労務士の皆様には、働き方改革の推進や社会保険制度の迅速かつ正確な実施、さらには、雇用調整助成金の円滑な支給等の新型コロナウイルス感染症への対応において、厚生労働行政に格別の御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、本イベントでは、「働き方改革」、「グローバル」、「デジタル化」がテーマとなっております。
厚生労働省でも、働き方改革等の推進のため、時間外労働の上限規制等による長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現、テレワークや副業・兼業の促進による多様で柔軟な働き方の実現、外国人技能実習生等を含む外国人労働者の雇用管理の改善等に向けた取組を行っています。特に本年4月からは、改正女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定等や職場におけるパワーハラスメント防止措置の義務の対象となる企業が拡大されます。さらに、男性の育児休業取得促進に向けた改正育児・介護休業法も順次施行されます。
また、現在、政府を挙げてデジタル化に取り組み、行政手続のオンライン化等による利便性向上に努めています。厚生労働省としても、行政手続のオンライン申請の利用促進や、社会保険労務士を含む社会保障に係る国家資格におけるマイナンバー制度の利活用等に、引き続き取り組んでまいります。
社会・経済環境の急速な変化に伴って労働及び社会保険分野における様々な変革が進む中、企業や働く方々が取り残されないようにするためには、制度と実務の両面に精通し、企業や働く方々と直接関わる社会保険労務士の役割が益々大きくなっております。今後とも、厚生労働省の施策の推進にあたり、専門的見地からの御支援をよろしくお願いします。
結びに、本イベントの各テーマに関する議論を通じて、ウィズコロナ・ポストコロナ時代における新しい働き方に適応する人事労務管理のあり方等について理解を深めていただくこと、また、社会保険労務士の御活躍の場が益々広がることを御期待申し上げ、私からの挨拶といたします。
厚生労働大臣 後藤 茂之